腹痛に苛まれし者
2015年5月9日今日、この日の朝から連綿と続く破滅への足跡をその背に…
俺は、帰ってきた。
凄絶な下り流、押し流されるような感覚に未曾有の危機を感じ、やがて訪れるであろう絶望の波濤を予感させる時間は、久遠にも感じられた。
下腹部に"違和感"という時限爆弾を抱えたまま、仕事は佳境を迎える―――――
――――刹那。
かつて無い…否、馴れ親しんだ故に恐怖を拭い去れない、その確かな"痛み"。
それは、この心(あるいは肛門)に焦燥を募らせるには十分すぎるモノだった。
「この便意に、思考回路をあまねく支配される前に…!!」
既に統制を乱し、混濁した意識の矛盾を浅からず感じながら、それでも意志は強く、歩みは速く…
その魂の見つめる先は、ただ一点のみに集約されていた。
…後のことは、誰も察するに易い。
先に至るその一瞬まで、内腑に宿した「腹痛」と云う名の悪魔に責め立てられ続けたこの身。
今、もう何も恐れようはずはない。
まぁ、要はうんこぶりぶりざえもんだったって話。おわり
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